宇田児童公園の桜の古木
近所の宇田児童公園の桜、開花が進んでいます。
非常にいい感じです。
こちらの桜は、史料(大湊町誌)によると明治41年(1908年)11月18日、皇太子殿下行啓記念に植樹されたそうです。これまでの110年あまり、毎年花を咲かせてくれています。ソメイヨシノの古木が見事です。
子供の頃、「桜はきれいだけど、どうしてこんなに適当な位置に植えたんだろう?」と思っていました。最近までその謎はなかなか解けませんでしたが、最近ようやく分かりました。
まずは……法務局の地図を見てみる必要がありそうですよ。

open-hinata 3 より取得
なるほど。公園の中を道が通っている。
ということは、この位置関係を見るに、恐らくは宇田八幡宮(212番)への参道だったのでしょう。宇田八幡宮の創建は寛政4年(1792年)。その頃は海沿いの道しかなかったはずですから。
ということは、宇田八幡宮から海を見ると、桜の古木を避けるように参道が通っていたはずです。

2025-04-20 15:02 撮影
これは、当たりですね!
公園の手前正面に見える桜の木は、近年植樹されたものでしょう。
ズバッと参道が通っています。
引き続きまして、次です。
国土地理院に情報公開請求をしますと、昔の25000分の1の地図を取得できます。
その地図を拡大してみます。

昭和23年(1948年)3月30日発行 地理調査所 大湊 (一部を拡大)
現在とは、道の形が違うように思えます。
ということは、公園の中を通るように、この形が存在している? 道の痕跡がある?
確認してみます。神社の前から、西側を撮影。

2025-04-20 15:04 撮影
こちらも、手前の小さい桜の木は後で植樹されたものでしょう。
心の目で見ると、自衛隊のほうに突き当たる道路が見えてきます。
あの桜の古木は、街路樹のように植樹されていたんです。
ランダムに植えられていたと思った桜の古木ですが、しっかり街路樹だったんですね。
改めて納得しました。